2012年3月30日金曜日

[めぬまカップ]常盤木が2大会連続5度目の優勝




めぬまカップ2012(第18回熊谷市高校女子サッカー大会)は29日、利根川総合運動公園などで順位決定戦を行い、決勝戦は常盤木学園(宮城)が十文字(東京)に5-3で勝ち、2大会連続5度目の優勝を飾った。3位決定戦は鳳凰(鹿児島)が京都精華(京都)に1-0で勝利。最優秀選手に松浦渚、優秀選手に野口彩佳(十文字)に選ばれ、荒谷香帆(高崎健康福祉)が得点王に輝いた。

25分ハーフという短期決戦ながら、試合は8ゴールが生まれる打ち合いとなった。有田佳代の2得点などで十文字が3点を先取すると、常盤木も松浦渚、平國瑞樹、八幡あすかのゴールで試合を振り出しに戻し、3-3で前半を折り返す。迎えた後半、常盤木がこの均衡を破る。後半も折り返しに差し掛かった13分、相手ゴールキックを橘山結がヘッドで跳ね返すと、このボールに反応した堀井美月が抜け出し、飛び出してきた十文字GK山田紅葉をかわして、無人のゴールネットを揺らす。直後にPKを取られるピンチを迎えたが、GK石森唯の好セーブで防ぐと、再び相手DFラインの背後に抜け出した堀井のラストパスを途中出場の山下あかりが押し込み、打ち合いを制した(試合は25分ハーフ)。

【取材/写真:Takuma Omori@利根川総合運動公園】

2012年3月23日金曜日

[なでしこリーグ]なでしこリーグ準加盟にスフィーダ世田谷、FC高梁を承認

日本女子サッカーリーグは23日、スフィーダ世田谷FC(東京都世田谷区)、FC高梁吉備国際大学Charme(岡山県高梁市)の2チームが「なでしこリーグ準加盟」を申請、承認されたと発表した。両チームは昨シーズン、なでしこリーグ2部に当たるチャレンジリーグに昇格。S世田谷はEAST3位、FC高梁はWEST優勝の成績を残している。既に行っていた準加盟申請が22日の理事会で承認された。これにより、チャレンジリーグに所属している準加盟クラブに7チームとなった。

なでしこリーグに加盟するためには、以下の条件を満たさなければならない。

(1)将来、NL加盟チームとして入会を目指す意思を持つチームであること。
(2)NLのホーム試合を、チームの所在地内のスタジアムで開催できること。
(3)前号のスタジアムはリーグ規約に定める基準を満たすものであること。
(4)CL新加盟チームはその後の1年間の活動状況が、リーグ規約第22条に基づき十分と判断されること。また次年度のチャレンジリーグに所属していること。

■準加盟チーム
①ベガルタ仙台レディース
②スフィーダ世田谷FC 
③AC長野パルセイロ・レディース
④静岡産業大学磐田ボニータ
⑤バニーズ京都SC
⑥FC高梁吉備国際大学Charme 
⑦ジュ ブリーレ鹿児島

【みなサカ編集部】

2012年3月1日木曜日

[大学地域対抗戦]4強が決定!西関東が得失点差で2連覇逃す

大学女子サッカー地域対抗戦2012は29日、予選リーグなど10試合が行われ、1位・2位トーナメントに進出する4チームが決まった。

混戦のBブロックは関東B選抜、関西選抜がそれぞれグループ首位、2位となり、前回優勝の西関東選抜を退けて1位・2位トーナメントに進出した。勝ち点4で並ぶ関東Bと関西がスコアレスドローに終わり、西関東は北海道・東北に3-1で勝利。3チームが勝ち点5で並んだが、得失点差の争いで関東Bが首位、関西が2位で予選リーグを突破。得失点差1の差で3位となった西関東は、試合終了直前の失点が響いた。3-0のまま試合を終えていれば、得失点差で関西と並び、総得点で関西を上回って2位になっていただけに、悔やまれる失点だった。

一方、Aブロックは東関東との直接対決を制した中国・四国が4連勝でグループ首位となり、勝ち点7で東関東が続いた。中国・四国はメンバー20人中、18人を吉備国際大学に所属する選手で固め、この試合でも10人が先発。開始早々の10分、西関東に左サイドを破られたピンチを凌いだ直後のプレーで西川明花(吉備国際大学)が決め、試合の均衡を破る。その4分後にはコーナーキックから野間文美加(吉備国際大学)がヘッドで押し込むと、後半も2点を追加した。

3月1日に行われる準決勝では、関東Bと東関東、中国・四国と関西が対戦する。

試合結果

携帯公式サイト「みんな@サッカー」

【取材:Takuma Omori@アスコザパークTANBA】

2012年2月29日水曜日

[大学地域対抗戦]関東B選抜、西関東と関西抑えて首位に立つ


大学女子サッカー地域対抗戦は28日、予選リーグが始まった。Aブロックは大阪体育大学が所属する関西選抜、日体大、早稲田大で構成された西関東選抜を抑えて、関東大学女子サッカーリーグ2部・3部で構成された関東B選抜が首位に立った。西関東選抜との関東対決に1-1で引き分けると、北海道・東北選抜には4-0で快勝。勝ち点4で並んだ関西選抜を得失点差で上回り、グループ首位に立っている。

大会2連覇を目指す西関東選抜は、2引き分けで1位・2位トーナメント進出が厳しい状況となった。初勝利を目指した関西選抜戦、12分にカウンターから増田瑞菜(武庫川女子大学)に先制点を許す苦しい立ち上がり。前半終了間際に嶋田千秋(日本体育大学)のCKから山名真妃(日本体育大学)がゴール前の混戦で押し込むが、後半に追加点を挙げられなかった。29日午前中に行われる予選リーグ最終戦でグループ首位通過を懸けて、関西選抜と対戦する。
一方、Bブロックでは東関東選抜、中国・四国選抜が順当に白星スタートを切り、29日に予選リーグ残りの3試合を戦う。

※試合は25分ハーフ。

【取材:Takuma Omori@アスコザパークTANBA】

2012年2月25日土曜日

[大学]地域対抗戦開幕に先駆け、関東で東西対抗戦を開催

大学女子サッカー地域対抗戦2012は27日、アスコザパークTANBA(兵庫県丹波市)で開幕する。3月1日までの4日間(試合は28日より開始)、各地域から選抜された選手で構成された9チームが優勝を目指して戦う。また、開幕を2日後に控えた25日には、西が丘サッカー場で第8回関東大学女子サッカー東西対抗戦が行われた。第1試合では関東B選抜が関東Liga Student2011高校生選抜に4-1で勝利を収め、第2試合では東関東大学女子選抜と西関東大学女子選抜が1-1で引き分けた。

関東B選抜は関東大学女子サッカーリーグ2部・3部に所属する16チームから選抜された選手で構成されている。下部リーグとはいえ、2部優勝の国士舘大学、3部優勝の東京国際大学など、新たにサッカーを創設した躍進著しいチームが多い。昨年、一昨年と地域対抗戦で3位入賞を果たしており、今年も上位進出を目指す。31分に永木真理子(山梨大学)がPKを決めて先制すると、35分には寺本知靖子(東京国際大学)のロングフィードに反応した内田那弥(大東文化大学)がスペースに走り込み、GKとの1対1から冷静に流し込む。その後も永木の2点目、後半開始から出場した松山智(順天堂大学)が追加点を挙げた。

地域対抗戦で優勝の一番手と目されるのが昨年度の覇者・西関東選抜である。全日本大学女子サッカー選手権で両校優勝した日本体育大学と神奈川大学に、昨年度まで同大会2連覇していた早稲田大学が加わる。個々の選手の能力の高さでは他地域を上回り、吉備国際大学を中心に構成された中四国選抜と決勝で当たる可能性が高い。試合はボール扱いの上手い選手を揃える東関東選抜に主導権を握られるが、GK山本有沙(日本体育大学)の好セーブで凌ぐと、23分に右スペースを飛び出した神山典子(神奈川大学)が先制点を決める。だが後半はチャンスを生かせず、相手の反撃をGK山本の好セーブなどで凌いだが、試合終了間際に瀬戸口梢(筑波大学)に同点ゴールを決められた。

【取材:Takuma Omori@西が丘サッカー場】

2012年2月20日月曜日

[国内]チャリティマッチ、なでしこ女王とチャレンジEAST覇者が激突

「東北元気復興!」を合言葉に常盤木学園高校とINAC神戸レオネッサのチャリティマッチが19日、宮城県サッカー場Bグラウンドで行われた。雪が舞う中、4000人の応募から選ばれた1500人を含む、約2500人が会場に詰め掛けた。








ヘディングで勝ち越し点を決めるMF南山千明


試合は11分にMF中島依美のクロスにFW高瀬愛実が頭で合わせてINAC神戸が先制するも、MFチ・ソヨンの負傷退場(28分にMF清水あかねと交代)を機に常盤木が盛り返す。常盤木は32分、FW京川舞が「パスです」というシュート性の速いクロスに「(京川)まいがドリブルするといつも出してくれるので、走るしかない」と逆サイドから走り込んだMF伊藤美紀が押し込み、1-1と試合を振り出しに戻して折り返す。

だが後半はINAC神戸の一方的な展開となり、シュート数を比べても14対3と圧倒する。開始早々の51分、中島のCKからMF南山千明が頭で押し込み、勝ち越しに成功。その後も相手陣内でゲームを展開すると、MF田中陽子のバー直撃のシュートなどで常盤木ゴールを脅かす。そして82分にFW大野忍、高瀬と繋ぎ、最後はFW川澄奈穂美が合わせ、勝負を決定づけた。

※レポート、コメントはあらためて、携帯公式サイトみんな@サッカーに掲載します。
【取材/写真:Takuma Omori@宮城県サッカー場】

2012年2月19日日曜日

[なでしこリーグ]浦和レッズ、後藤のゴールでジェフに辛勝

ジェフ千葉レディースと浦和レッズレディースは18日、姉崎公園サッカー場で練習試合(30分4本)を行い、FW後藤三知のゴールで浦和が1-0で勝利した。決勝点は3本目の17分、中盤で猶本光が右サイドへ展開。攻め上がった成合瞳のクロスに反応した後藤がDFライン裏のスペースを突き、飛び出してきたGKを越えるループシュートでゴールネットを揺らした。

浦和は出場した選手が複数のポジションで試され、DF成合瞳、MF猶本光、MF和田奈央子、MF高畑志帆といった新加入選手も出場機会を得た。「新しい選手がいっぱいいる中で個人個人がやれることと、やらなければいけないことをしっかりと表現してプレーして欲しい。チームとしてどうこうというのはあまり要求せず、自分の力をこういう場で発揮しようと送り出した。いろいろな選手が違うポジションをやりながらも、やろうとしているイメージが共有できている」とコメント。課題を指摘しながらも、初戦としては及第点を与えている。

【取材:Takuma Omori@姉崎公園サッカー場】

2012年2月18日土曜日

[地域リーグ]ノジマステラ神奈川、初の対外試合でジェフに勝利

2得点を決めたFW古市美里
2月14日に始動したノジマステラ神奈川(神奈川県3部)は18日、姉崎公園サッカー場でジェフ千葉レディースと練習試合を行い(35分3本)、FW古市美里(尚美学園大学)の2得点で2-0と勝利を収めた。古市は1本目の10分にMF井上友利恵のパスに抜け出して決めると、2本目の6分にもループ気味のシュートでゴールネットを揺らした。怪我人が多く、ユース選手との混合チームであるジェフに対して、3本目も最後までゴールを目指したが、2-0のままタイムアップした。

「ピッチで選手が躍動している姿を見られるのは感慨深い。結果的に勝てたとはいえ、選手自身もミスなども含めて足りないと感じてくれた。ひとつひとつのプレーを高めなければいけないと感じて、試合には勝てたというのは、ある意味一番いい形かもしれない」と、約1年ぶりに対外試合に臨んだ菅野将晃監督も勝利を喜んだ。

【取材/写真:Takuma Omori@姉崎公園サッカー場】

2012年2月15日水曜日

[地域リーグ]ノジマステラ神奈川がチーム初練習【女サカニュース】



ノジマステラ神奈川は14日、横浜FCが使用するLEOCトレーニングセンターでチーム初練習を行った。約1時間のミーティングを終えると、真新しいトレーニングウェアを身につけた選手たちが、溢れんばかりの笑顔でピッチに飛び出した。菅野将晃監督を中心に円陣が組まれ、GK南条の掛け声とともに練習がスタート。冷たい雨が降りしきる中、初日からボールを使い、常に体を動かしながら約1時間半のメニューをこなした。また、2月1日のチーム発足後に入団が決まったMF井上友利恵(ジェフ千葉レディース)も合流した。

同チームに入団した選手は全て、家電量販店ノジマの正社員として雇用される。通常、アマチュア選手は4月からの入社となり、それまでは無給で練習をしなければならない。だが、「『練習をやるんだから入ってもらいましょう』と言って頂けた。そういうのは普通はありえない。そこまで我々を支援してくれている証拠のひとつだと思います」(菅野監督)と、会社も全面的にバックアップしている(入社日は選手それぞれの予定などにより異なる場合がある)。

チームが発足した2月1日には、昨年まで菅野監督が率いた東京電力マリーゼに在籍していた選手を中心に発足したベガルタ仙台レディースも始動している。「昨年の我々マリーゼの置かれた状況というのは、言うまでもないこと。私と彼女たちの形は一緒ではなく、違うけれども、それぞれがそれぞれの立場で再スタート出来たというのは嬉しい限り。いずれ、どこかで交わることがあるかもしれない。みんなが昨年の思いを秘めながら、それぞれ精一杯やれることが嬉しいし、やっていくことが大事だと思う」と、菅野監督はピッチ上での再会を誓っている。

※始動レポートはあらためて、携帯公式サイトみんな@サッカーに掲載します。

【取材:Takuma Omori@LEOCトレーニングセンター】

2012年2月1日水曜日

[地域リーグ]ノジマステラ神奈川、14名でなでしこリーグ入り目指す


女子サッカーに参入するノジマは1日、ノジマ本社で発足記者会見を行った。前東京電力マリーゼ監督の菅野将晃氏がGM兼監督、コーチには三壁雄介氏(31)、GKコーチには前長野パルセイロレディース監督の椚陽介氏(30)が就任する。チーム名は「ノジマステラ神奈川」に決まり、神奈川県全域をホームタウンとする。また、テレビ神奈川、エポスカード、神奈川新聞がユニホームスポンサーに付くなど、地元・神奈川県下の企業のバックアップも得ている。相模原市内に練習場、クラブハウス建設を予定しているが、当面は横浜FCのグラウンドで練習する。2月14日にチーム練習を開始する。

▽チーム名
「ノジマステラ神奈川」

▽スポンサー
テレビ神奈川(胸)、エポスカード(背中)、神奈川新聞(袖)

▽GM兼監督
菅野将晃(51)
▽コーチ
コーチ:三壁雄介(31)
GKコーチ:椚陽介(30)

▽選手
1 GK 南条真沙代(日本体育大学)
2 DF 吉見夏稀(JFAアカデミー福島)
3 DF 後藤麻衣香(伊賀FC)
4 DF 寺田玲子(静岡産業大学)
5 DF 吉田彩香(日本体育大学)
6 MF 片岡沙希(リンゼイウィルソンカレッジ)
7 MF 西村温美(常盤木学園高校)
8 MF 坂本珠梨(伊賀FC)
9 MF 尾山沙希(吉備国際大学)
10 MF 山根ひかり(早稲田大学)
11 FW 古市美里(尚美学園大学)
12 サポーター
13 FW 河原崎希(静岡産業大学)
14 FW 金井奈苗(大阪桐蔭高校)
15 FW 長澤まどか(静岡産業大学)

※記者会見の菅野監督、選手コメントは、携帯公式サイト「みんな@サッカー」に掲載します。

【取材:Takuma Omori@横浜みなとみらい】

2012年1月31日火曜日

[なでしこリーグ]ベレーザ始動、タイトル奪還へ阪口、山田も合流


2年ぶりのリーグ優勝を目指す日テレ・ベレーザは30日、ヴェルディグラウンドで今季のチーム練習を開始した。ミーティングを終えた選手たちは午後7時過ぎにピッチに姿を現し、シャトルラン、ボール回し、9対9の紅白戦など、約1時間半汗を流した。実質就任2シーズン目を迎える野田朱美監督は、「凄く抜け出ているかと言えばそうではないし、食いつけるという手応えも十分に感じている。今年はクラブも補強に動いてくれて、人数的にも万全を期すことができた。昨年の若手の経験を今年に活かして、さらにチームとして成熟していけば、絶対に行ける」と、リーグタイトル奪還への意気込みを示した。

また、同日に発表されたなでしこジャパンを始めとする代表の合同キャンプ(2月9日-13日)には、ベレーザとメニーナ合わせて15名が選出された。怪我人、リハビリ組を除くと、チームに残るのは10人にも満たない数になり、練習もままならない。それでも野田監督は、「女子サッカーにとって明暗が分かれる年でもあると思うので、代表には出来る限りの協力をする」と、3つのカテゴリーで世界大会を戦う代表に協力を惜しまないことを明らかにした。

そして、プロ契約を結んだMF阪口夢穂(新潟から加入)、ジェフ千葉からは移籍してきたMF山田頌子も初日から合流。この日に上京してきたばかりだという阪口は、「伝統があるチームなので、ずっとプレーしたいと思っていた。新潟の時とはがらっと環境が変わるので、いいプレッシャーにして頑張りたい。展開力、空中戦など、自分の良さを前面に表現したい」とコメント。一方、先週から若手のトレーニングに参加していた山田は、「(ベレーザの選手は)ひとつひとつのプレーに対するこだわり方が違うと、身をもって感じる。細かくと広くを使い分けて組み立てたい」と、早くも新天地でのプレーのイメージを語った。

※始動レポート、野田監督、阪口・山田両選手のコメントは、携帯公式サイト「みんな@サッカー」掲載します。

http://minasaka.net/minasaka/guest.aspx?d=22414530

【取材:Takuma Omori@ヴェルディグラウンド】

2012年1月28日土曜日

[フランス]欧州女王・リヨン、FW大滝とプロ契約


オリンピック・リヨン(フランス1部)は27日、FW大滝麻未(早稲田大学)をプロ契約を結んだと発表した。契約内容は明らかにされていないものの、背番号は22に決まった。31日に入団記者会見を行い、いったん帰国して2月に合流する。

大滝は昨年、中国・深センで開催されたユニバーシアードで7得点を挙げ、日本の2大会連続準優勝に貢献。移籍には至らなかったが、12月にはジャパンツアーで来日したアーセナル・レディース(イングランド)に帯同した。また、大学2年時(2009年)に留学したカナダのヨーク大学では、リーグMVPと得点王の2冠に輝き、その後に進出した全国大会でもオールスターに選出されている。大学生としては十分な国際経験を持ち、堪能な英語で新しいチームメイトたちとコミュニケーションすることも可能だろう。

「とても誇りに思うし幸せです」と、クラブのオフィシャルページにコメントを残した大滝は、「私は多くのゴールを決める能力がある。日本人の中では背が高いほうなので、ヘディングも成長しました。そして、ボールをキープする力がある」と、自らのプレースタイルについて語った。

リヨンのオフィシャルページには、真新しいユニホームを掲げてカメラに収まる大滝の姿が掲載されている。クラブハウス内で撮影された写真の背景には、「リーグアン7連覇」「UEFAチャンピオンズリーグ6年連続ベスト16」など、リヨンの輝かしい歴史を示す幕が飾られている。欧州屈指の名門チームのひとつとして知られているリヨンだが、女子チームも勝るとも劣らない実績を残している。

リーグ戦では昨シーズンまで5連覇中で、今シーズンも首位に立っている(1月22日現在)。そして、昨シーズンはUEFA女子チャンピオンズリーグで永里優季の所属するトゥルビネ・ポツダムを破り、欧州初制覇果たした。無論、今シーズンも順当に勝ち進み、ベスト8に進出している。チームにはフランス代表MFカミル・アビリー、スウェーデン代表FWロッタ・シェリンを始め、スイス、ブラジル、コスタリカ、チュニジアなど、多国籍の選手で構成されている。

フランス、モンペリエにはDF鮫島彩、MF宇津木瑠美が所属しており、「日本人対決」も注目される。既に、リーグ戦での対戦は終わってしまったが、29日に3回戦が行われるクーペ・デ・フランス(フランスカップ)に勝ち進めば、対戦が実現する。

【みなサカ編集部】

2012年1月25日水曜日

大住良之コラム「Jリーグクラブライセンス 過ちを繰り返すのか」

Jリーグが今年度から「クラブライセンス制度」を実施することになった。
 この制度はヨーロッパから始まった。スター選手の獲得合戦などでクラブ経営が不健全化するのを防止することを目的にドイツで始められ、現在ではヨーロッパサッカー連盟(UEFA)も採用している。
 そしてアジアサッカー連盟(AFC)も導入を決定、2013年以後はライセンスを受けられなかったクラブはAFCチャンピオンズリーグ(ACL)の出場権を与えないという厳しい態度で臨むことになった。Jリーグの導入は、このAFCの決定に従うものだ。

 簡単に言えば、堅固なクラブ運営組織と選手育成のためのシステムをもち、ホームスタジアム、練習場などの施設を充実させ、赤字を出さない運営をすることが義務づけられ、一定の猶予期間を経ても改善されないときには罰金や降格といった重いペナルティーが科されることになる。
 何やらものものしいが、とにかくきちんとクラブを運営して、地域に貢献していきなさいということで、恐れるようなものではない。

 しかしひとつ気になることがある。Jリーグの基準にはAFCの基準にない項目がいくつかあるが、そのひとつ、女子チームの保持である。
 この項目は「C基準」、すなわち「達成が推奨されるもの。ライセンス交付とは関係ないが、将来的に等級が『A』か『B』に引き上げられる可能性あり」となっている。
 さらに詳細を読んでみると、下記のように定められている。

※続きは、携帯公式サイト「みんな@サッカー」 でお楽しみください。

■著者プロフィール
大住良之

1951年神奈川県横須賀市生まれ。中学生のとき66年イングランドW大会の放送を見てサッカーにのめり込む。74年一橋大学卒業後、ベースボール・マガジン社入社、「サッカーマガジン」編集部勤務。78年より編集長。82年同社退職後、88年よりフリーランスのサッカージャーナリストとして活動。

2012年1月24日火曜日

[なでしこリーグ]浦和レッズ、3年ぶりリーグ制覇目指し始動


浦和レッズレディースは24日、レッズランドで今季のチーム練習をスタートさせた。照明設備のトラブルで始動が一日遅れたものの、ミーティングを経て、19時頃からスタート。心拍数を図りながら約30分間ランニングした後、2人1組でのリフティングやヘディング、ボール回しなど、約1時間半汗を流した。

前日の雪が残り、銀世界が広がるレッズランド。昼間から雪掻きをしたスタッフの尽力により、きれいに整備されたピッチには、新加入したMF猶本光(福岡J・アンクラス)、MF高畑志帆(早稲田大学)を含め、19人が元気な姿を見せた。筑波大学に進学するため上京してきた猶本は、「(目標は)優勝したい。(INACに入団した3人は気になるか?と問われると)レギュラーを獲れるように頑張らないといけないという思いが強いです」と、定位置獲りに意欲を見せる。

浦和は昨シーズン、リーグ戦で3位、全日本女子サッカー選手権では準々決勝で姿を消し、無冠に終わっている。就任5年目を迎える村松浩監督(52)は、「チーム自体が変わりつつある中、やること自体は変わらないん。チームがひとつになって、新しい挑戦という気持ちでとにかくタイトルを目指して、勝利にこだわって戦いたい」と、3年ぶりのリーグ優勝を目指す決意を明らかにした。

村松監督、猶本選手のコメントは、携帯サイト「みんな@サッカー」に掲載します。

【取材/写真:Takuma Omori@レッズランド】

[なでしこリーグ]浦和レッズ、ディフェンスの選手層が充実【女サカニュース】

浦和レッズレディースは23日、MF猶本光(福岡J・アンクラス)、MF高畑志帆(早稲田大学)の加入を発表した。これにより、既に発表済みであるDF鈴木里奈(常盤木学園高校)、DF成合瞳(FC高梁吉備国際大学)を含めた4選手の入団が決まり、24日の新チーム始動を迎える。

猶本はU-17日本女子代表として、2010年にトリニダードトバゴで開催されたFIFA U-17女子ワールドカップ準優勝。昨年は、U-19日本女子代表として、新しいチームメイトになるMF藤田のぞみとダブルボランチを組み、全試合に先発してアジア連覇の原動力となった。中盤でバランスを取りながらボールを配給するだけでなく、積極的にゴール前に飛び出して、得点に絡むプレーに磨きをかけた。高校生ながらも福岡J・アンクラスではレギュラーを掴み、主力として活躍するなど、なでしこリーグでのプレー経験も豊富。

一方、高畑はユニバーシアード日本女子代表のセンターバックとして、昨年8月に開催されたユニバーシアード準優勝に貢献。大会では大学のチームメイト、臼井理恵とセンターバックのコンビを組み、抜群の安定感で攻撃陣を後押しした。また、攻守において、ゴール前の競り合いでは無類の強さを発揮するファイターとして知られる。相手との接触に恐れることなく、体を張ったプレーでピッチに倒れ込むシーンも多いが、不屈の闘志で幾度もチームを窮地から救ってきた。ボランチでプレーした経験もあり、DFラインからの展開にも期待したい。

ここ数年、浦和は中盤から前のポジションの選手が新加入選手が多かったが、今シーズンはディフェンスに重点を置いた補強をした。昨シーズン途中に熊谷紗希(フランクフルト)が抜け、夏以降に抜擢された坂本理保も現在は負傷離脱しており、選手層の充実が急務だった。先述した高畑に加え、U-19日本女子代表の鈴木は常盤木で3バック、代表では4バックのセンターバックを務める。鈴木と高畑はボランチ、吉備国際大学から加入する成合もサイドバック、センターバックと、複数のポジションでプレーすることが可能だ。

現在、負傷している齋藤あかね(浦和残留、仙台移籍かの発表は23日現在なし)、坂本が復帰すれば、昨シーズンは薄かったディフェンスの選手層も充実する。

【みなサカ編集部】

2012年1月22日日曜日

[なでしこリーグ]阪口と山田加入のベレーザ、中盤のレギュラー争いが激化【女サカニュース】

日テレ・ベレーザは21日、アルビレックス新潟レディースからMF阪口夢穂(24)、ジェフ千葉レディースからMF山田頌子(21)が移籍すると発表した。同時に、活動休止している東京電力マリーゼから加入していたDF長船加奈(22)、MF井手上麻子(24)が昨シーズン限りで退団することも明らかにした。

阪口は新潟はもとより、なでしこジャパンでも主力として活躍する。名門・TASAKIペルーレの活動休止後、2009年にアメリカ(FCインディアナ)に新天地を求めた。だが、渡米直後に左膝前十字靭帯断裂という大怪我負い、シーズンのほとんどを棒に振り(2試合出場1得点)、2010年シーズン途中に新潟入り。移籍初年度はフォワードの一角として、昨シーズンは主にボランチとして、チーム史上初となる全日本女子サッカー選手権決勝進出に貢献した。

「アルビレックス新潟にいなかったら今の自分はない。怪我から復帰するだけでなく、サッカー選手としてさらに成長させていただいた。中でも特にナミックス株式会社には本当に感謝しています。サッカーに集中できる環境を作ってくれたのはもちろんのこと、社会人としても大きく成長させていただきました。この職場で働きながらサッカーができたことを、すごく誇りに思っています」と、なでしこジャパンの中心選手として活躍する環境を整えたクラブ、自らを雇用することで支援した企業に感謝の言葉を新潟オフィシャルページに残している。

一方、山田は常盤木学園高校卒業後の2009年にジェフ入りすると、めきめきと頭角を現した。ルーキーシーズン途中からスタメンに定着し、2年目からは背番号10を背負い、不動のレギュラーとして、劣勢に立たされることの多いチームを支えた。替えの効かない選手として、上村崇士監督の信頼も厚かった。昨シーズンは怪我に泣き、リハビリに時間を費やすシーズンでもあった。負傷でリーグ開幕には間に合わず、W杯による中断が明けた7月24日、INAC神戸レオネッサとのアウェイゲームで復帰を果たし、12試合に出場した。

「昨年は怪我で悩まされ、思うようにプレーができない中でも、サポーターの皆さまからは、あたたかい声をかけていただき、とても励みになりました。復帰してから苦しい状況が続く中でも、変わらぬ熱い応援をしていただき、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。ジェフの選手の一人としてピッチに立てたことは、私の一生の宝です」と、千葉オフィシャルページでサポーターへの感謝の言葉を綴っている。

阪口、山田はともに足元の技術が高く、阪口はゴール前で得点に絡み、山田は正確なキックでチャンスを演出する。ベレーザの中盤には伊藤香菜子を始め、原菜摘子、中里優、木下栞など、経験豊富なベテランから勢いのある若手まで、充実した選手層を誇っている。そうした中で阪口、山田が加わり、昨シーズンにも増して激しい競争となることは間違いない。就任2年目となる野田朱美監督のチーム作りにも注目が集まる。

【みなサカ編集部】